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小麦の産地が食パンの味に与える影響をご説明します

小麦の産地は、食パンの味をはっきり変えます。これは私たちが毎日こねていて、いちばん強く感じていることです。とはいえ、棚の前で原材料表示を見ながら「国産って書いてあるけど、それで何がどう違うの」「産地まで書いてあるパンは値段が高いけれど、その差って味に出るの」「結局、自分の好みはどっちなんだろう」と立ち止まってしまうお気持ちも、店頭でよくうかがいます。調べてみても、たんぱく質だ灰分だと専門用語ばかりで、肝心の「で、どんな味になるの」が書かれていない。そんなお声も少なくありません。この記事では、名古屋で天然酵母の食パンを焼いている私たちが、小麦の産地によって味と香りと食感がどう変わるのか、そして私たちがなぜ北海道美瑛産の小麦100%を選び続けているのかを、ふだん店頭でお話ししている言葉のままお伝えします。読み終えるころには、次の一斤を選ぶときの自分なりの物差しができているはずです。

この記事のポイント

産地の違いが味のどこに出るのか、香り・甘み・食感の三つに分けてご説明します。国産小麦と輸入小麦のどちらが上ということではなく、それぞれに向く食べ方があること。そして、産地の個性をいちばん引き出す焼き方と保存のコツまで。私たちが工房でやっている温度や時間の目安も、隠さずお伝えします。

今日のおさらい:要点3つ

・産地の差は「香り」と「甘みの出方」にいちばん出ます。食感の差はそのあとについてきます
・国産と輸入に優劣はありません。目指す味が違うだけで、選び方は食べ方から逆算するのが早道です
・産地の個性は焼き方で消えます。高温で焼きすぎると、どの小麦も同じ顔になってしまいます

この記事の結論

・そのまま食べて甘みを感じたいなら、国産小麦の食パンが向いています
・しっかり焼いて香ばしさを楽しみたいなら、輸入小麦の食パンにも良さがあります
・私たちは「そのまま一枚で美味しい」を目指して、北海道美瑛産小麦100%を選んでいます

天然酵母の食パン専門店|つばめパン

毎日の食卓に並ぶ食パンだからこそ、
素材にも美味しさにもこだわりたい。

つばめパンでは、北海道美瑛産小麦を100%使用し、「安心」「安全」「自然体」を大切にした食パンづくりを続けています。

ふんわり広がる小麦本来の甘みと香りを、ぜひご自身やご家族で味わってみてください。

お近くの店舗で、焼きたての美味しさをお楽しみいただけます。

小麦の産地が、食パンの味をどう変えるのか

産地の差は、まず「香り」に出ます

小麦は、育った土地の気候と土をそのまま抱え込んで実ります。日照の長さ、雨の量、収穫期の気温。そういったものが、粉になったときの香りに違いとして残ります。私たちが工房で粉の袋を開けたとき、産地が変わると最初に気づくのはここです。焼く前の段階で、もう香りが違う。

一般に、国産小麦は穀物そのもののやさしい甘い香りが立ちやすく、輸入小麦はもう少しどっしりとした、香ばしさの方向に振れた香りを持っていることが多いと言われます。もちろん品種や年によって幅がありますので、一概に断定はできません。ただ、焼き上がって工房に広がる匂いは、粉を変えた日はやはり違います。正直なところ、この違いは数値よりも鼻のほうが先に分かります。

甘みと食感は、たんぱく質の量と質で変わります

小麦のたんぱく質は、水を加えてこねるとグルテンという網目になります。この網目が、生地の膨らみ方と、噛んだときの食感を決めます。食パンに使う強力粉は、たんぱく質がおおよそ11〜13%程度のものが多く、この数字が高いほど、生地はよく伸びて力強く膨らみます。

輸入小麦はこのたんぱく質量が高めのものが多く、背が高くきめの整った、いわゆる「教科書どおり」の食パンになりやすい。一方で国産小麦は、たんぱく質がやや控えめなものが少なくありません。そのぶん膨らみは穏やかになりますが、生地が重たくなりにくく、口の中でほどけるような、しっとりとした食感が出ます。噛んでいるうちに甘みがじわっと戻ってくるのも、こちらの特徴です。

どちらが優れているという話ではありません。よくあるのが「膨らみが良いほうが良い小麦」という思い込みなのですが、実際にはどんな食べ方をしたいかで、向き不向きが変わります。

私たちが北海道美瑛産を選んでいる理由

美瑛は北海道の内陸にあり、昼と夜の寒暖差が大きい土地です。この寒暖差が、穀物の風味を深くすると言われています。私たちがこの産地の小麦に決めたのは、正直に言えば理屈が先ではありませんでした。いくつかの粉で試作を重ねたなかで、天然酵母との相性がいちばん良かった。それだけです。

天然酵母は発酵に時間がかかります。私たちの生地も、一次発酵からじっくり時間をかけて進めていきます。長く休ませるあいだに、小麦の持っているでんぷんが少しずつ分解されて、甘みに変わっていく。このとき、もともと風味の穏やかな粉だと、酵母の酸味に負けてしまうことがあります。美瑛産の小麦は、時間をかけても小麦の甘みが残ってくれました。だから今も、100%この産地で焼いています。

産地の個性を活かすための、私たちのおすすめと注意点

焼き方ひとつで、産地の差は消えます

これはぜひお伝えしたいのですが、せっかく産地にこだわった食パンでも、焼き方を間違えると個性がほとんど残りません。高温で長く焼くと、表面のこうばしさが強く出すぎて、小麦そのものの香りがその下に隠れてしまうのです。

私たちがおすすめしているのは、まずトースターをしっかり予熱してから、短時間で仕上げること。2cmの厚さなら、予熱したトースターで2分から2分半ほど。表面がうっすら色づいて、縁がほんのり立ってきたあたりで止めてください。ここで「もう少し焼こうか」と迷う瞬間があると思います。その迷いを飲み込んで、止める。それが産地の香りを残すコツです。

そして最初の一枚は、できれば何も塗らずに召し上がってみてください。バターもジャムも美味しいのですが、それは二枚目からでも遅くありません。

保存の仕方で、香りは逃げます

小麦の香りは、思っている以上に飛びやすいものです。常温で袋の口を開けたまま一晩置くと、翌朝には風味がずいぶん落ちています。せっかくの産地の個性が、置き方だけで失われてしまうのはもったいない。

食べきれない分は、買ったその日のうちに一枚ずつ包んで冷凍してください。翌日食べるつもりでも、です。天然酵母のパンは水分が抜けにくいほうですが、それでも冷凍にはかないません。焼くときは解凍せず、凍ったまま、いつもより30秒から1分ほど長めに。水分が逃げにくいぶん、香りも残ります。

なお、冷蔵庫での保存はおすすめしていません。ケースによりますが、冷蔵の温度帯はでんぷんの老化がいちばん進みやすいと言われており、パサつきが早く出ます。

よくある失敗と、その直し方

ひとつめは、産地だけで選んでしまうこと。「国産だから美味しいはず」と思って買ったけれど、想像していた味と違った、というご相談をいただくことがあります。産地は手がかりのひとつであって、答えそのものではありません。同じ産地でも、品種や配合、焼き方で仕上がりは変わります。まずは一斤試して、自分の好みを確かめるのが確実です。

ふたつめは、切る厚みを固定してしまうこと。実は、産地の個性がよく出るのは厚めに切ったときです。しっとりした甘みを味わいたいなら、2cmから3cm。薄切りにすると、どうしても表面の香ばしさが主役になります。同じパンでも、厚みを変えるだけで別の味に感じられることがあります。

みっつめは、買ってすぐ冷ましきる前に切ってしまうこと。焼きたてを持ち帰られた場合は、粗熱が取れるまで30分ほど置いてから切っていただくと、断面がつぶれず、香りも落ち着きます。急がば回れ、です。

よくある質問

Q1. 国産小麦と輸入小麦、どちらが美味しいですか

A1. 優劣はありません。そのままの甘みを味わいたいなら国産、しっかり焼いた香ばしさを楽しみたいなら輸入小麦にも良さがあります。

Q2. なぜ美瑛産の小麦を選んでいるのですか

A2. いくつかの粉で試作を重ねた結果、私たちの天然酵母といちばん相性が良かったからです。長時間発酵でも小麦の甘みが残ってくれます。

Q3. 産地が変わると膨らみ方も変わりますか

A3. 変わります。たんぱく質の量が多い粉ほど力強く膨らみ、控えめな粉は穏やかに膨らんで、しっとりした食感になりやすいです。

Q4. 100%国産だと固くなりやすいと聞きました

A4. 配合や発酵の進め方によります。私たちは長時間発酵で水分をしっかり抱かせているため、しっとりした食感に仕上がっています。

Q5. 産地の違いは、焼かなくても分かりますか

A5. むしろ焼かないほうが分かりやすいです。まずは何も塗らず、そのまま一枚召し上がってみてください。

Q6. 何日くらい美味しく食べられますか

A6. 常温なら購入当日から翌日までを目安にしてください。それ以降は、その日のうちに冷凍していただくのが確実です。

Q7. トーストの温度と時間の目安を教えてください

A7. 予熱したトースターで、2cm厚なら2分から2分半ほど。表面がうっすら色づいたところで止めると、小麦の香りが残ります。

Q8. 名古屋モーニングで食べるなら、どの厚さがいいですか

A8. あんこやバターを合わせるなら2cm前後が食べやすいと思います。具が主役になるので、厚すぎないほうがまとまります。

Q9. 小麦の産地は表示を見れば分かりますか

A9. 産地まで記載されている商品とそうでない商品があります。気になる場合は、店頭でおたずねいただければお答えします。

Q10. 収穫年によって味は変わるのですか

A10. 農産物ですので、年ごとの気候で多少の幅は出ます。私たちはそのつど吸水量や発酵時間を調整して、味を揃えるようにしています。

まとめ

・産地の違いは、まず香りに出ます。次に甘みの出方、そして食感の順です
・たんぱく質が多い粉は力強く膨らみ、控えめな粉はしっとりほどける仕上がりになります
・私たちは天然酵母との相性で、北海道美瑛産小麦100%を選んでいます
・焼きすぎると産地の個性は消えます。予熱したトースターで、短時間で止めてください
・保存は常温で当日から翌日まで、それ以降は冷凍へ。冷蔵はおすすめしていません

小麦の産地の話は、突き詰めるときりがありません。でも、いちばん確かなのは、実際に一枚食べてみることです。何も塗らずにひと口かじったとき、「あ、甘い」と感じるかどうか。その感覚が、いちばん正直な物差しだと私たちは思っています。もし迷われたら、店頭でどうぞお気軽にお声がけください。粉のことも、焼き方のことも、お話しできることはいくらでもあります。今日も私たちは、美瑛から届いた粉と向き合っています。

天然酵母の食パン専門店|つばめパン

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素材にも美味しさにもこだわりたい。

つばめパンでは、北海道美瑛産小麦を100%使用し、 「安心」「安全」「自然体」を大切にした食パンづくりを続けています。

ふんわり広がる小麦本来の甘みと香りを、 ぜひご自身やご家族で味わってみてください。

お近くの店舗で、焼きたての美味しさをお楽しみいただけます。